紙でやり取りするからこそ意味がある!年賀状に感じる温かさ

便利で簡単な方がすばらしいわけじゃない!手作りの年賀状の魅力

年賀状は、日本の伝統文化の一つと言っても過言ではありません。

あいさつを大切にする日本人の特徴が良く表れているツールの一つです。

お正月と言えば、お節料理に初もうで、そして年賀状と連想できるように、元日のポストをのぞいたときに存在するはがきの束を見つけた時の喜びは、いつの時代でも心をほっこりと和ませることができるのです。

近年では、そうした年賀状はメールやラインで済ませてしまうという人も増えています。

また、そうしたデジタル化に伴い、年賀はがきの売上も年々減少しているという情報もあります。

そこで、年賀状の魅力について、改めて考察してみましょう。

まず、年賀状の一番の魅力は「手作り感」です。

思い出してみてください。

子供のころに一生懸命に作った版画や、絵具や色鉛筆などを駆使して描いたイラストなどは、どれも相手に喜んでもらいたいために心を込めて無心で作ったものです。

そこに込められた思いが、相手の元に届いたとき、相手の心は「あの人から来た」という喜びで温まります。

そして、年賀状のもう一つの魅力は「つながり」です。

たとえ知り合った当時から離れた土地で暮らしている間柄だとしても、年賀状というツールによって「つながり」を実感することができるのです。

今でこそ、メールやラインというツールによって、その距離感は解消されやすくなっていますが、同じ機械化された文字での表現ではなく、その人にしか書けない文字が、インクで直接書かれて目の前に届くということは、デジタルでは味わいきれない醍醐味と言えます。

さらに、年賀状に限らず、手紙というものの最大の魅力は「手元に形として残る」というものです。

デジタルであれば、何かのはずみでデータが消去されてしまったり、データが蓄積されてゆけば自然と古いものから削除されてゆきます。

しかし、手紙という形であれば、それはどんなに年月が経とうとも消えてしまうことはなく、むしろ変色などによって古さが加味されてゆくことで、より懐かしさを伴って保存されることになります。

鎌倉時代の兼好法師は、徒然草という作品の中で「手紙を見ていると、まるでその当時にくれた人と向かい合って話をしているような気分になれるのが嬉しい」と述べられています。

その心は、鎌倉時代から約700年経った現代にも十分に通じるものがあると言えます。

どんどん利便性が追及され、ものが豊かになってゆく世の中ですが、何一つ変わらないものもあることは確かです。

年賀状という伝統の心、これからも大切にしていきたいですね。

便利な時代だからこそ出すことに意味がある!仕事に繋がった年賀状

幼い頃、若い女子の間で流行ったプロフィール帳の交換。

皆さんにも経験があるのではないでしょうか?

特に冬休みに入る前は、プロフィール帳交換が盛んになるんですよね。

趣味や、一言メッセージなど、その人自身についてや、その人が自分のことをどう思っているかなど。

普段なかなか話せないトピックスを知る為に、このプロフィール帳はすごく重宝したものです。

こんなプロフィール帳の交換ですが、実は冬休みに入る前のシーズンに最も盛んになるんですよね。

このシーズンの皆の目的はズバリ、住所。

そう、お互いに年賀状を出し合う為に、これを交換するんです。

そして年が明けると、仲の良い友人からたくさんのハガキが届くことに。

私も友人や幼馴染と、年賀状の枚数を比べて競い合っていました。

こんなふうに楽しく出し合った年賀状ですが、今では数もかなり減りました。

やっぱり皆さん、メールやラインで新年の挨拶を済ませてしまうんですよね。

かくいう私も、2年前までは年賀状から遠ざかっていたのですが、こんな時代だからこそと思い再び年賀状を書くように。

そして、それをきっかけにとても面白い経験をすることになりました。

私は都内で活動する、フリーランスのダンサーです。

制作会社等クライアントの方から頂く以来で生計を立てています。

年間たくさんの会社の方と知り合いになり、同時に名刺を交換しますが、そこに必ず書いてあるのが会社の住所。

私自身、一度きりの仕事で縁遠くなってしまったクライアントの方と、どうすれば自然に再度コンタクトを取れるだろう?という思惑もあり、最初は単なる仕事欲しさに、思い立って年賀状を書き始めるようになりました。

私が年賀状を書く時のこだわりは、とにかく全て手描きで完成させること。

カラーマジックを使って目で見て楽しい年賀状を心掛ける。

そして、一言メッセージに添えて、相手の似顔絵を描くというものでした。

似顔絵に関してはクオリティーはそれほど高くありませんが、似せることだけに拘らず、かつて感じた第一印象を忠実に再現することに重きを置いています。

そうして再び年賀状を書き始めて2年目。

「今年も年賀状が届きました。よろしければまたご一緒しましょう」といったメールを頂いたり、食事に誘われた場所で新たな仕事の話が出たり。

私の場合で言うと、例えばダンスの案件が出てきた時、「そういえば」と思い出してもらえるきっかけが、この年賀状でした。

とりわけ、年明け1.2月周辺は各会社の決算が近い為、製作費をたくさん使える会社が多いんです。

私にとっても、年賀状って、絶好のタイミングでありチャンス。

決して仕事のためばかりではありませんが、これからも毎年の楽しいコミュニケーションツールとして年賀状を書き続けようと思うのでした。